ピンクリボンフェスティバル問題の核心 9

国民一人あたりの生涯医療費を仮に1200万円とすると(これは低い数字)、1億2000万人の総医療費は、1440兆円だ。


この医療費を減らす方法は、なるべく医療機関にかからずに、ポックリ逝っていただくこと、になってしまう。

なぜなら、終末期医療の金額が高いのだ。生涯医療費のうち、最後の最期に、医療費が集中する。


がんによる死亡は、ポックリではないので、その分お金がかかる。保険財政を預かるお役人からすれば、なるべく短期間で逝ってもらいたいのが本音だろう。

乳がんの場合、保険財政的には、「死なないで」欲しいのである。その手前にたくさんかかるからだ。
理想的には、乳がんか治って、たくさん税金と社会保険料を払って、老衰である日突然往生してもらいたいわけだ。

なんと、保険財政事情と患者のニーズは、美しくも合致したのである。


「がん死を減らせ」

そのためにアメリカなど海外の事例に学ぶと、乳がんの場合はマンモグラフィ検診、ということになったわけだ。目標50パーセント(2年に一度)。


そんでもって、まず乳がんの入院期間を他と同じように短縮した。手術入院期間はたいてい二週間以内で、抗がん剤の多くは通院になった。


そして、乳がん検診促進運動、である。

既存の民間ピンクリボン運動に学び、国の意向を反映して、民間が行う、官民共同の戦略的イメージ広報作戦、
「ピンクリボンフェスティバル」だ。

作戦は初期段階においては順調に見えた。検診の受診率が面白いように上昇したからだ。

しかし、


なぜかがん死が減らない。


早期発見が増えたはずなのに、

比例するようにがん死が減るということが、起こらないのである。

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