ピンクリボンフェスティバル問題の核心 12

【三つめの間違い:早期治療】

早期発見・早期診断・早期治療は、ピンクリボンフェスティバルのスローガンだが、早期治療には、リスクが考えられる。


前にも述べた、外科手術を契機とした血管新生の開始の可能性と、治療に伴う患者の心理的ダメージの肉体的反映だ。


多くの乳がんは進行が遅く、触診でわかる1センチ大の大きさになるまでに10年を要するものもあると言われている。


つまり、若年世代で早期乳がんを発見して手術して10年生存が得られたとしても、それは手術をしてもしなくても10年生きられた可能性もある。


乳がんの大きさは、ある程度だが、時間的経過を反映しているのは間違いない。


そのため、早期手術をして、却って乳がん死を生んでいる可能性がある。


早期乳がんでは、20年生存率をとるべきだ。
同じ人同じがんとして考えてみる。

40歳でステージ1の小さな初期がんを発見され、即手術・治療に入り、時間を経て再発し51歳で亡くなった場合、数字上では10年生存を得て「治った」ことになる。


一方、40歳で発見されないまま乳がんが時間をかけて大きくなり、47歳で触診で自己発見し、そこから治療を開始したが、ついに51歳で亡くなった場合、5年生存も得られず、「もっと早く見つかっていれば」と言われる。
同じがんなのに、前者は早期治療で「治った」とされ、後者は「発見が遅く治らなかった」とされるが、実は生存期間に差はなく、後者のほうが副作用や心理的負担を伴う期間が短かったと言える。


これで生存期間が同じならまだいい。後者のほうが長く生きたら、どうなるだろう。


極端な比較だが、似たようなことは沢山起きているに違いない。


マンモグラフィ検診は、50歳以上を主たる対象とし、40代以下は、早期治療の安全性が検証されるまで、リスク説明や、エコー・MRIなどの併用検診の解説パンフを渡して任意で受診をしてもらい、受診をあおらないことにするというのはどうなのだろう。


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