ピンクリボンフェスティバル問題の核心 9

国民一人あたりの生涯医療費を仮に1200万円とすると(これは低い数字)、1億2000万人の総医療費は、1440兆円だ。


この医療費を減らす方法は、なるべく医療機関にかからずに、ポックリ逝っていただくこと、になってしまう。

なぜなら、終末期医療の金額が高いのだ。生涯医療費のうち、最後の最期に、医療費が集中する。


がんによる死亡は、ポックリではないので、その分お金がかかる。保険財政を預かるお役人からすれば、なるべく短期間で逝ってもらいたいのが本音だろう。

乳がんの場合、保険財政的には、「死なないで」欲しいのである。その手前にたくさんかかるからだ。
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ピンクリボンフェスティバル問題の核心 8

がん検診による患者一人を発見するコストは、一人あたり平均590万円だが、乳癌検診は320万円だ。半分近い。


検診のコストは高いようだが、医療費に比べれば安いものだ。しかも、乳癌は発見にかかるコストが半分で済む。

早期発見により削減できる医療費を割り出すことは難しいが、トライしてみた。


詳細は省くが、
標準治療で再発がない場合は、何とも言えない。しかし、再発した場合は、医療費の方が高くなった。


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ピンクリボンフェスティバル問題の核心 7

「マンモグラフィ・パラドックス」とは、検診を受けなかったグループに対して、検診を受けたグループの方が死亡率が高くなるという現象で、40歳から49歳までの女性に見られる傾向だ。


まさしくJ-STARTと調査対象がダブっている。


この現象はまだ解明されていないが、

外科的手術を契機として休眠していたがん細胞が血管新生を始めるという仮説が存在する。


もし、超音波検査併用群の死亡率が高くなれば、40歳台の乳がん検診の有効性自体が問われることになる。


マンモグラフィ単体の方が死亡率において低くても、マンモグラフィ検診の若年層における有効性が問われるわけである。


すると、マンモグラフィ検診を擁護するためには、エコー検査との併用群における死亡率が、マンモグラフィ単体よりも低くならなくてはならないのだ。

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ピンクリボンフェスティバル問題の核心 6

なぜ、マンモグラフィ単体とマンモグラフィ+エコーの併用を比較するのだろう。


エコーの有効性を確かめたいのならば、マンモグラフィ検診の後に全員エコー検査をさせ、生検の結果、どれだけ乳がんを発見できて、どれだけハズレだったかを調べれば良いではないか。


なぜ、比較群化するのか。


もっとも気になるのは、「死亡率」の結果が注目されていることだ。

ん?

早期発見するほど、がん死は減るんじゃないのか?


もし、結果として有意にがん死が減れば、なんで悠長に時間をかけて実験してまで導入を遅らせたのかが問題になるだろう。


もし、がん死に有意に差がない、或いは併用群に万一死者が多かったら、それはどういうことになるのだ?


実はこの実験、結果的に若年層の早期発見早期治療の有効性をも実験していることになるのだ。

マンモグラフィ・パラドックスへの

アプローチになっているのではないだろうか?
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ピンクリボンフェスティバル問題の核心 5

日本対がん協会は、厚労省から補助金を得て、

「乳がん検診における超音波検査の有効性を検証するための比較試験」

の研究者を募集した。


そして、はじまったのが、J−STARTだ。http://j-start.org/aisatsu/aisatsu.php


この比較試験を、すごく簡単に説明すると、

40代女性約12万人に協力を呼びかけ、

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ピンクリボンフェスティバル問題の核心 4

少し古いが、2005年度の国民医療費は、

総額でおよそ33兆1289億円(過去最高)だ。

厚生労働省のがん対策費など、吹けば飛ぶような金額だ。

国民総所得に対する割合は、約9パーセント。

所得の1割は医療費、そんな時代だ。



そんな国民医療費の中に、健康診断は含まれない。




この国民医療費のなかで、

もっとも大きな予算は、

大きな分類では、循環器系疾患の医療費で、

総額5兆3782億円。

次が、新生物(いわゆる「悪性新生物(がん)」が大半を占める)で、

総額3兆535億円だ。

詳しくは、こちらを⇒http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-iryohi/05/index.html



しかし、悪性新生物に限れば、2兆5748億円になる。

これは、疾患別では、第一位なのである。

しかも、割合が徐々に高くなっている。




中でも、女性のがんの1位である

乳がんの治療費は、

1人で最低でも180万円、長期入院型だと930万円という試算もある。

(国立がんセンター中央病院)

合計では、年間数兆円規模になるだろう。



日本の乳がん医療費は、

巨額なものなのだ。


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ピンクリボンフェスティバル問題の核心 3

厚生労働省の平成20年度がん関係予算は、

前年比11%(24億円)増の236億円だ。

(医療費ではないので注意。厚生労働省の予算)




この中の3分の1強にあたる83億円が、

「がん予防・早期発見の推進とがん医療水準均てん化促進」

に当てられている。

この予算、前年比17億円増である。

増加予算の7割が、この事業に当てられているのだ。



83億円のうち、44億円が、

「がん予防・早期発見の推進」に当てられている。

このうちの多くは、MRIに接続する「マンモコイル」

を全国110施設に配置するためのものだ。


また、91億円が、がんに関する研究に当てられている。



以上は、「日本対がん協会」の協会報NO529号を参考にした。



日本対がん協会の2007年度収支予算書によれば、

2007年度に厚生労働省から出たお金は、

委託費が3635万円、

補助金が、「8615万円」と「2億円」だ。

合計で3億円以上が対がん協会に当てられている。



いちばん大きな2億円は、

おそらく、

「第三次対がん総合戦略研究事業

がん対策のための戦略研究」のためのものであり、

その中の課題2つのうちのひとつ、




「乳がん検診における超音波検診の有効性を検証するための

ランダム化比較試験」の予算であろうと思われる。



この試験に、私は注目してみた。

その内容は、驚くべきものだった。



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ピンクリボンフェスティバル問題の核心 2

私が感じていた、漠とした「遠い感じ」は、あるとき、ひとつの言葉になった。


「パイの取り合い」


マンモグラフィ検診と患者が、ひとつのパイの分け前を争っているイメージ。


他のピンクリボン運動とピンクリボンフェスティバル事務局の違いは、明らかな患者への関心の違いだ。


「よそよそしさ」を超えた、何かこう、「ジャマなんだよ、はっきり言って」という感じ。

この感覚こそ、この問題に関連した患者が受けた印象ではないのだろうか。一部の患者は、私と同じ感じ方をしたはずだ。ヌードの問題よりも、そちらのほうが大きかったはずだ。


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ピンクリボンフェスティバル問題の核心

昨日「ふぇみん」を入手した。

ペコさん(パソコンの人は左のリンクから行ってください)の働きかけで、グラマラス・セミヌード事件が記事になったのだ。

二面の八割方を占める扱いで、電話取材だが中西さんのコメントも短く紹介されている。

ブログを閉鎖したのは、前からマンネリを感じていたからだそうだ。

コメントなどは全て保存しているという。(ま、普通はそうだろう。いちいち削除するより非公開にしたほうが簡単だ)


例の書き込みについては、「想像力がなかった」と語ったという。

全体的に落ち着いた感じで、攻撃色を期待した人には今イチかもしれないが、割と賢い取り上げかたという印象だ。


ペコさんに感謝したい。


さて、私のピンクリボンをめぐる関心は、その主たるところが、セミヌード事件から出発して、別のところに移っている。


きっかけは、ピンクリボンフェスティバル事務局の一連の患者への対応から感じた、あまりにも「遠い感じ」だ。


それは、当事者の気持ちがわかってないというレベルではなく、もっと違う感覚だ。


その漠とした印象が何なのか、それを考えていた。


セミヌード事件は、表面的には、担当者が口を滑らせたという話なのだが、それは、もっと大きな問題の尻尾に過ぎないのではないかと考えたのだ。


続く

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隠れスローガン

「がん死を減らしたい」

ピンクリボンフェスティバルは、本当にそう考えていたのだろうか。


もしそうなら、なぜ新薬開発・承認の推進運動をしなかったのだろう。


タキサン系抗がん剤の承認・保険適用によって、乳癌の生存率が、上昇しているのは自明だ。


ハーセプチンの承認促進を掲げたか?アバスチンはどうだ?


私は聞いたことがない。


「早急発見・早急診断・早期治療」


このスローガンの本当の意味は、


「乳がん死を減らしたい」ではなく、「乳がん治療費を減らしたい」ではないのか?


もしそうだとすると、ピンクリボンフェスティバルには、もうひとつの『隠れスローガン』があるということになる。


早期発見・早期診断・早期治療…


早期死亡


私は甘かった。

「患者不在」や「患者ウザイ」ならまだ良かったのだ。
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Author:endlessavemaria
こんにちは、理人(Lied;リート)です。
妻は50代前半、私は40代前半です。


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